提供: SIRABE
大分野 | 影響(生体応答・生物影響・健康影響を含む) |
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中分野 | 細胞・組織・個体レベルの影響 |
タイトル | 早期影響(晩発影響との違い) |
説明 | 放射線の人体影響は、影響の発現する対象により、身体的影響(被ばくした本人に発現する影響)と遺伝的影響(被ばくした本人の子孫に発現する影響)に分けられ、身体的影響は、さらにその発現時期により、早期影響(急性影響)(被ばく直後から数か月以内に現れる影響)と晩発影響(被ばく後数年以上たってから現れる影響)に分けられる。早期影響は、比較的高線量の被ばくをした臓器や組織においてアポトーシスをはじめとする細胞死が亢進して機能が一時的あるいは永久的に失われることで起こるのに対し、晩発影響は、低線量から中線量の被ばく後に生き残った細胞内において遺伝子異常が発生し、他の原因と相まって異常が蓄積していくことによって起こる。急性影響には、造血障害、皮膚障害、不妊(一時もしくは永久)などが、晩発影響には、白血病、固形がん、白内障などがある。早期影響は、影響が現れる最小の線量(しきい値)が存在する「確定的影響」であり、しきい値以上の被ばく線量で影響が出現し始め、その影響の大きさは被ばくした線量が大きくなるにつれて増大し、高線量では発症率が100%となる。 |
キーワード | 身体的影響 アポトーシス |
図表 | |
参考文献 | ・ICRP, 組織反応に関するICRP声明/正常な組織・臓器における放射線の早期影響と晩発影響 -放射線防護の視点から見た組織反応のしきい線量-, Publication 118 (2017) http://www.icrp.org/docs/P118_Japanese.pdf |
参照サイト | |
作成日 | 2020/12/01 |
更新日 |
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