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タイトル 実効線量 (ICRP)
英語タイトル Effective dose (ICRP)
説明 [78]次の式によって与えられる,身体のすべての組織および臓器中の荷量された等価線量の合計:E= Σ[T]wTHT
ここで,HTは組織または臓器Tの等価線量,またWTは組織Tについての荷量係数である。
[93付録B]実効線量(E)は、次式で与えられる(ICRP、1991):
E = ΣTwTHT
ここで、wTはある組織Tの組織荷重係数である(表B.1参照)。実効線量は、比較を目的とした患者線量の検討に有用である。ある患者の特性(例えば年齢)は、表B.1のwTの値のもととなった作業者集団あるいは一般集団と異なることがあるので、リスク推定のために実効線量を患者線量の評価に用いることは適切でない。実効線量の単位はJ/kgで、「シーベルト(Sv)」という特別な名称がつけられている。
[96]適切な組織加重係数をそれぞれ乗じた組織等価線量の総和と定義される量E
ET = ΣWT .HT
ここで, HT は組織T における等価線量であり, wT は組織T についての組織加重係数である。等価線量の定義から,これは以下のようになる。
ET = ΣWT ΣWR・DT,R
ここで, WR は放射線R についての放射線加重係数であり, Dy,R は臓器又は組織T における平均吸収線量である。実効線量の単位はJ/kg で,「シーベルト」 (Sv) と呼ばれる。
[102]詳細については本書付録A を参照。
〔103〕人体のすべての特定された組織及び臓器における等価線量の組織加重合計であって,次の式で表される:

E = Σ〔T]wT Σ〔R]wRDT,R 又はE= Σ〔T]wTHT

ここで,HT 又はwRDT,Rは組織又は臓器Tの等価線量,wT は組織加重係数である。実効線量の単位は吸収線量と同じJ kg-1,特別な名称はシーベルト(Sv) である。

〔116〕人体のすべての特定された臓器と組織における等価線量の組織加重合計であって,次の式で表される。

E = Σ〔T]]wT Σ〔R]wRDT,R= Σ〔T]wTHT

ここで,HT は組織または臓器Tの等価線量,DT,RはタイプR の放射線から受ける臓器または組織Tにおける平均吸収線量,wRは放射線加重係数,そしてwT は組織加重係数である。この合計は,確率的影響の誘発に対し感受性があると考えられる臓器・組織にわたって行われる。実効線量の単位は1キログラムあたりのジュール((J/kg)で,その特別な名称はシーベルト(Sv) である。

〔120〕人体のすべての特定された組織および臓器における等価線量の組織加重合計であって,次の式で表される:

E = Σ〔T]wT Σ〔R]wRDT,R 又はE= Σ〔T]wTHT

ここで, HT 又はwRDT,R は組織又は臓器Tの等価線量,wTは組織加重係数である。実効線量の単位は吸収線量と同じJ kg-1で,特別な名称はシーベルト(Sv) である。(ICRP, 2007 b)。実効線量は,特に放射線防護の最適化原則や線量限度を確率的影響に適用する際に一般的な放射線防護システムで用いる実際的な量として開発された。

〔122〕人体のすべての特定された組織・臓器における等価線量の組織加重合計であって,次の式で表される。

E = Σ〔T]wT Σ〔R]wRDT,R またはE= Σ〔T]wTHT

ここで, HTまたはwRDT,R は組織または臓器T の等価線量, wT は組織加重係数である。実効線量の単位は吸収線量と同じJ/kg,特別な名称はシーベルト(Sv) である。職業的な作業者および一般公衆の放射線防護において実効線量を用いることの主なかつ第1の理由は次のとおりである(ICRP, 2007, 153項):防護の計画と最適化のための予測的線量評価および線量限度の遵守を実証するための遡及的親量評価,あるいは線量拘束値または参考レベルとの比較。実際的な放射線防護への適用においては,実効線量は,作業者と公衆の確率的影響のリスクを管理するために用いられる。