提供: SIRABE
大分野 | 線源 |
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中分野 | 線量・単位 |
タイトル | 医療放射線 |
説明 | 医療放射線とは、診断、治療及び医学研究に利用される放射線をいい、医療被ばく、職業被ばく、公衆被ばくをもたらす。医療放射線にはX線、電子線、中性子線、陽子線、重粒子線などが利用されている。医療用には放射性同位元素(RI)も使われ、これらの放射性核種からのγ線、β-線及びβ+線も利用されている。 臨床で利用される放射線の分野にはX線診断、核医学診断、放射線治療の分野がある。X線診断にはX線管(管電圧:50 kV~150kVが普通である)を用いたX線発生装置からのX線が使われる。診断装置としてはコンピュータラジオグラフィ(CR)装置、コンピュータ断層撮影(CT)装置などがある。核医学診断ではγ線エネルギー:0.1~0.2 MeV をもつRI:テクネチウム99m(99mTc)、ガリウム67(67Ga)、キセノン133(133Xe)、タリウム201(201Tl)などからのγ線が使用されている。診断装置としてはシンチレーションカメラ、SPECT装置が使われる。また核医学診断では病院内に小型サイクロトロンを設置し短寿命の陽電子(ポジトロン)放出核種:炭素11(11C)、窒素12(12N)、酸素15(15O)、フッ素18(18F)などを製造し、その消滅放射線のγ線を利用してポジトロンCT(PET)で診断することも行われる。放射線治療には放射線発生装置としてX線発生装置のほか、加速器(荷電粒子)、中性子発生装置(カリホルニウム252(252Cf)などの自発核分裂による中性子)や原子炉(熱中性子)も使われる。 加速器には、直線加速器(電子、陽子、重粒子、間接的に光子)、サイクロトロン(陽子、重陽子、重粒子、間接的に光子や中性子など)、シンクロトロン(電子、陽子、重陽子、重粒子)、nベータトロン(電子、間接的に光子も)などが使われる。またコバルト60(60Co)などのRIを線源に用いたγ線遠隔照射装置もよく使用されている。なお日本の医療法施行規則では、診断用には、X線については10 keV以上(正確には定格出力の管電圧が10 kV以上)のX線のみを規制の対象としている。10 keV未満(正確には定格出力の管電圧が10 kV未満)のX線は規制の対象として放射線に含めていない。 |
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参考文献 | DRESA「低線量放射線安全評価データベース」(2000年度制作 企画:文部科学省 制作:日本原子力研究所) |
参照サイト | |
作成日 | 2015/02/28 |
更新日 |
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