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タイトル | 転座 |
説明 | 染色体の構造異常の一種。2本の染色体で切断が起こり、動原体(セントロメア)を含まない断片同士が入れ替わって再結合したもの。動原体を1個持つ異常染色体が2本でき、相互転座とも呼ぶ。転座は二動原体染色体とともに放射線で誘発される代表的な染色体異常で、線量評価の有効な指標とされている。二動原体染色体はその形態的特徴から通常のギムザ染色法でも識別が容易であるが、時間の経過とともに体から失われる(不安定型異常)。一方、転座は通常の染色法では識別が難しいが、時間がたっても体内に残る(安定型異常)。このため染色体を用いた線量評価では、被ばく後の経過時間が短い場合は二動原体染色体頻度が、長時間が経過した場合は転座頻度が指標となる。最近ではFISH法の開発により転座の検出も容易になっている。 |
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参考文献 | 放射線被曝者医療国際協力推進協議会 編、原爆放射線の人体影響 改訂第2版、文光堂、東京、402p(2012) 「2生物学的線量推定 A染色体異常」 p62-70 |
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作成日 | 2019/03/01 |
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