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大分野 | 影響(生体応答・生物影響・健康影響を含む) |
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中分野 | 細胞・組織・個体レベルの影響 |
タイトル | イニシエーション |
説明 | 発がんの多段階説における最初の過程で、発がん物質などの働きによって遺伝子の突然変異が起き、異常な細胞が発生する段階のことをいう。 例えばAとBの2種類の薬物を組み合わせ、マウスに皮膚がんを誘発させる場合、それぞれの薬物単体では発がんを起こさない量で、AからBという順番で組み合わせると発がんがおこり、投与の順番をBからAへと変えると発がんが起こらないという現象が認められることがある。 この時、発がんする条件で最初に与えた薬物Aをイニシエーターと呼び、その効果をイニシエーションと呼ぶ。また、次に与えられた薬物Bをプロモーターと呼び、その効果をプロモーションと呼ぶ。イニシエーションの後にプロモーションの過程(プロモーターの投与)が無ければ、がんは生じてこない。 イニシエーション過程では、イニシエーターによってDNAに突然変異等の異常が直接生じ、固定される。この過程は非可逆的な変化であると考えられている。多くの発がん物質が、単独で発がん作用を示さない用量でもイニシエーション作用を持つ。 |
キーワード | 発がんの多段階説、発がん物質、突然変異 |
図表 | |
参考文献 | 「がん」と「遺伝毒性発がん物質」 https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/acryl_amide/a_syosai/about/iden.html |
参照サイト | |
作成日 | 2017/10/16 |
更新日 |
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