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大分野 影響
中分野
タイトル 固形腫瘍、固形がん
説明 細胞増殖を司る細胞周期の制御から逸脱して、無制限に細胞分裂を続けてできた細胞の集合体を腫瘍という。元々は生体を構成する組織に存在した1つの細胞であったが、変異がきっかけで生じ、形態的にも、機能的にも正常な組織とは異なる分化を遂げる。血液のがんである白血病は液性腫瘍とよばれ、未分化な白血球が造血組織や全身のその他の臓器に拡散しているのに対して、ある特定の組織や臓器で形成される細胞の塊(腫瘍塊)を固形腫瘍という。
固形腫瘍は良性腫瘍と悪性腫瘍に区別されるが、前者は概して緩慢な増殖傾向を示し、発生部位に留まるので転移せず、全身性の影響は殆どない。一方、後者の悪性腫瘍は「がん」とも呼ばれ、分裂も盛んで増殖速度も速く、発生部位から周辺組織へ浸潤し、全身性の転移を起こすので、発生した個体を死に至らすこともある。
放射線による発がんリスクの評価に関する論議では、白血病のように自然発生率が非常に低いわりに、放射線被ばくによって比較的誘発されやすい(相対リスクの高い)ものと、白血病に比べると比較的に相対リスクの低い白血病以外のがんとを比較して議論される場合が多い。
キーワード
図表
参考文献 DRESA「低線量放射線安全評価データベース」(2000年度制作 企画:文部科学省 制作:日本原子力研究所)
岩波 生物学事典 第5版 岩波書店(2013)
参照サイト
作成日 2019/03/01
更新日