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タイトル | 細網肉腫 |
説明 | 骨髄やリンパ系の組織に発生する悪性腫瘍の一種。以前はリンパ組織の細網系細胞ががん化したものと考えられていたことに起因する名称だが、多くはリンパ球由来の腫瘍であることが判明し、今では、悪性リンパ腫に分類されている。 1950年代までは、リンパ節及びリンパ様組織原発の悪性腫瘍は腫瘍構築と構成細胞種とから、細網肉腫、リンパ肉腫、ホジキン病、濾胞性リンパ腫と大きく4分されていた。しかし、血液学や免疫学の進歩により、造血幹細胞から各種の血球が分化成熟する過程において、その細胞膜表面に出現する抗原の消長が判別可能となった。これらの解析法により、細網肉腫の未分化型の肉腫細胞にはBリンパ球と同様の性質が発現していること、さらに、未分化型細網型は濾胞性リンパ腫のびまん化したBリンパ球型と同様の性質を持つことが判明した。また、同組織球型にはBリンパ球型と同様の性質が、そして、同多形細胞型にはTリンパ球よりなるリンパ腫細胞と同様の性質が発現していることも同定された。 現在では、リンパ腫はホジキン病と非ホジキン病リンパ腫と大きく2つに分け、おのおのについて細分化されている。 細網細胞は、リンパ節、リンパ組織、脾臓、骨髄等に認められる網状の線維構造に密着して存在する不規則な形をした細胞である。細網細胞は骨髄、及びリンパ組織の支持組織であるので、これら由来の腫瘍も骨髄性とリンパ性の腫瘍に分けられるが、一般的には後者の方が多い。これらのリンパ腫は比較的良性で、転移をすることは少なく、放射線に比較的高感受性である。 マウスでは、その自然発生率は系統によって大きく異なる。また、放射線照射によるリンパ腫の発生率は線量依存性に低下することが知られている。 |
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参考文献 | DRESA「低線量放射線安全評価データベース」(2000年度制作 企画:文部科学省 制作:日本原子力研究所) |
参照サイト | https://kotobank.jp/word/細網肉腫-68274 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 |
作成日 | 2019/03/01 |
更新日 |
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