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大分野 | 影響 |
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タイトル | 紫外線 |
説明 | 波長が100nm - 400nmの範囲の電磁波の総称。100 - 280nmの波長の光は遠紫外線(UV-C)、280nm以上の波長の光は近紫外線と呼ばれ、さらにUV-B(280 - 315nm)とUV-A(315 - 400nm)に分類する場合もある。 紫外線はX線やγ線と比較してエネルギー的に非常に低い電磁波であるため、その生物効果のメカニズムは、X線やγ線等の電離放射線とは異なっている。電離放射線の生物効果のメカニズムが、主に生体高分子に対する電離作用に伴うDNA鎖切断によっているのに対し、電離能力を持たない紫外線の生物効果は、主に生体分子の励起に伴う化学構造変化に基づいた塩基損傷によっていると考えられている。 DNAに含まれるピリミジン(シトシンやチミンに含まれる)及びプリン(アデニンやグアニンに含まれる)は260nm付近に吸収スペクトルのピークを持つため、この付近の波長の紫外線により反応を起こしやすい。特にピリミジンはDNA中に隣り合っていると、シクロブタン型ピリミジン二量体や(6-4)光産物などを形成し、修復されずにDNA複製が進むと突然変異の原因となる。 |
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参考文献 | ・DRESA「低線量放射線安全評価データベース」(2000年度制作 企画:文部科学省 制作:日本原子力研究所) ・藤堂 剛、紫外線の生物作用、新版「放射線医科学:生体と放射線・電磁波・超音波」 大西武雄 監修、 医療科学社、東京、p.132-134(2016) |
参照サイト | |
作成日 | |
更新日 | 2020/03/25 |
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