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タイトル | リンパ性白血病 |
説明 | 白血病は造血器の悪性腫瘍の一つであり、骨髄にある造血幹細胞から、赤血球、白血球、血小板などの血液細胞へ分化していく過程のどこかで腫瘍化する。腫瘍化している細胞系列が、赤血球、血小板、白血球(顆粒球や単球)に分化する骨髄系の系列なのか、それとも、Bリンパ球、Tリンパ球、NK細胞などのリンパ球に分化するリンパ系の系列なのかにより、骨髄性とリンパ性の白血病に分けられる。リンパ性白血病には、造血幹細胞に近い幼若な段階のリンパ球(リンパ前駆細胞)が腫瘍化して無制限に増殖し、急激な経過をたどる「急性リンパ性白血病」と、成熟したリンパ球(Bリンパ球)が腫瘍化し、緩徐な経過をとる「慢性リンパ性白血病」がある。また、全身に広く存在するリンパ節やリンパ様組織(リンパ濾胞など)から発生する悪性リンパ腫の一部では、リンパ腫細胞が血液中に流れ出て、リンパ性白血病の症状を呈することがあり、原因となる白血病細胞は同じであるため、リンパ性白血病と同一の病気とみなされている。原爆被ばく者では、急性リンパ性白血病の過剰発生が認められるが、慢性リンパ性白血病の過剰発生は認められていない。また、マウスを用いた放射線発がん実験において、リンパ性白血病やリンパ腫の誘発が確かめられている。 |
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図表 | 血液の分化 |
参考文献 | DRESA「低線量放射線安全評価データベース」(2000年度制作 企画:文部科学省 制作:日本原子力研究所) |
参照サイト | https://www.rerf.or.jp/programs/roadmap/health_effects/late/leukemia/ 放射線影響研究所「原爆被爆者における白血病リスク」 https://www.nirs.qst.go.jp/db/chi/doc/eik008.pdf 放射線医学総合研究所 知のアーカイブ 影響 008「マウスの放射線誘発胸腺リンパ腫発生のメカニズム」 |
作成日 | 2019/03/01 |
更新日 |
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