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分野 | |
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問 | ICRP2007年勧告の職業被ばくの線量限度20mSvの根拠は何でしょうか。 |
答え | ICRPは、1990年勧告[1991]において職業被ばくにおける線量限度の設定に当たり、以下の点を考慮し、「5年間の被ばく線量の平均値が年当たり20mSv(5年間に100mSv)」という線量限度を勧告しています。 ・(162)に記載された「職業人が就労期間(18~65歳の間の47年間)中、毎年ほぼ均等に被ばくしたとして、全就労期間(47年間)に受ける総実効線量が約1Svを超えないように定めること」 ・(164)及び(166)に記載された「管理期間が1年間では体系に柔軟性を欠き、生涯を通じて線量を管理する際、線量限度の適用が困難になる可能性があること」 その後、ICRPは2007年勧告[2009]の「線量限度」の節において「委員会は、publication 60で勧告した現存の線量限度は、引き続き適切な防護レベルを与えるものと結論した。」と記載し、更に「計画被ばく状況における職業被ばくに対して、委員会は、「その限度は定められた5年間の平均で年間20mSv(5年で100mSv)の実効線量として表されるべきであり、かつどの1年においても実効線量は50mSvを越えるべきではない」という追加の規定がつくことを引き続き勧告する」と1990年勧告の値を支持しています。これは、新しい勧告が出るまでの約15年間に、この線量限度を見直さなければならないほどの新しい知見がなかったことを示します。 |
キーワード | 20mSv、線量限度、参考レベル |
図表 | |
参考文献 | 国際放射線防護委員会の1990年勧告(日本語版)https://www.icrp.org/docs/P60_Japanese.pdf 国際放射線防護委員会の2007年勧告(日本語版)[243][244]https://www.icrp.org/docs/P103_Japanese.pdf |
関連サイト | |
作成日 | 2018/02/28 |
更新日 |
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