相同組換え修復の機構 |
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二重鎖切断が発生したあとで (1)CtIP、Mre11-Rad50-Nbs1複合体(MRN複合体)のエンドヌクレアーゼ活性により、二本鎖のうち一本(5’端を持つ鎖)に切断が入る。 (2)Mre11-Rad50-Nbs1複合体(MRN複合体)はMre11のエキソヌクレアーゼ活性により、切断導入部からDS説明にBの方向に逆戻りする形で(3’-5’方向に)分解が起こる一方、切断導入部から5’-3’方向に向かってエキソヌクレアーゼI(ExoI)複合体によるDNA鎖の分解が起こる。 (3)3’-末端が突出した一本鎖DNA部分が完成する。 (4)一本鎖DNA部分にRPA (複製タンパク質 A)が結合して安定化する。 (5)RPAがBRCA1、BARD1、BRCA2、PALB2などの作用によりRad51に置き換えられて一本鎖DNA上にRad51が整列したフィラメントが形成される。 (6)Rad51は一本鎖DNAと相同な二本鎖DNAの探索と鎖交換を触媒し、続いて、この相同な DNA鎖を鋳型としてDNA複製タンパク質によるDNA合成が行われる。 注「放射線医科学 第1版」、大西武雄監修、医療科学社、p18(2016)より許可を得て転載 |